インタビュー:魔界ラーメン月光の店主

インタビュアー:かっつー(ブロガー/ライター)

 


「僕は酒と女が好きなんだけれども、酒は弱いし、多くの女は僕の事を好きじゃない現実が辛くて、気付いたら乃木坂46を好きになっていた。」

 

…そう語るのは魔界ラーメン月光の店主。

 


魔界ラーメン月光は、青葉区の中山にあるお店。

 


店内のいたるところに乃木坂46のポスターが張ってあったり、テレビからは乃木坂のライブ映像が流れている。

(大人の事情でモザイク処理をしています)

 


以前、魔界ラーメン月光にふんどしで行って副店長を取材したのですが、そのときに分かったのは

  • 店主は生駒里奈さんの大ファン
  • 生駒さんが卒業を発表した日はショックで閉店
  • ちなみに、乃木坂が好きなのは店主だけ
  • 店主は基本的にお店にいない
  • たまにサウナ無料券を従業員に配りに来る
  • 従業員が最初に教えられることは「資本主義」
  • ツイッターはフォロワー5400人を超え、店主が操作している

こんなこと。ますます意味が分からなくなった。

↑ふんどしでラーメンを食べてきた記事はこちら

 


今回はそんな謎に満ちた店主と飲むことができたので、いろんなことを聞いてきました。

 


「今日はよろしくお願いします。早速ですが乃木坂46を好きになった理由を教えてください」


「昔は『アイドル好きはアホ』だと思ってるぐらいにはアイドルに興味なかったけど、雑誌で『乃木坂46結成』ってな記事を見たときに惚れて、気付いた頃には沼にハマってたよね。あれは30歳手前のことだったな」


「なるほど。ちなみに何がキッカケで生駒里奈さんのことが好きになったんですか?」


「生駒ちゃんがその記事の真ん中に鎮座していて、『めっちゃ可愛いやんけ…つーかワイと同じ秋田出身で12月生まれやんけ…てか共通点見つけて嬉しいとか乙女か俺は…』って思った」


「完全に乙女ですね。全くキュンキュンしないけど」

 


ちなみにお店に入ってすぐのところに大量の乃木坂のCDが積まれており、なんと1人1枚まで持ち帰りOK。これ目当ての人も多そう(僕もそう)。

 


「この大量のCDは店主が買ったものですか?」


「基本的に握手券のために買った全国の乃木坂ファンがお店に送ってくれたものだね。僕は毎回初回盤は一通り買うけど、握手会の為にCDは買ったことない。」


「じゃあ握手会には行ったことがないんですか?」


「握手会はそのうち行こうと思っていたんだけど、気付いたら推しが卒業してた。」


「悲しすぎる。じゃあライブには…?」


「ライブは真夏の全国ツアーで仙台に来るようになってからは毎年行ってたけど、近年チケットが取れなくなってきた上に、その頃からライブのために他県から来た人達がうちの店に寄ってくれるようになってきたので、涙を呑んでライブに行かずに通常営業してる。」


「良いのか悪いのかよく分かりませんね。ではこの記事を読んでいる生駒里奈さんに一言お願いします」


「大好きです。うちのラーメンを食べに来てください」


「だそうです。生駒さん、僕と一緒に行きましょう」

 

 


店主は健康を気にしてハイボールしか飲まないらしい。僕も空気を読んでハイボールしか頼みませんでした。

 


店名の由来ってなんですか?この前取材したときに副店長さんに聞いたのですが知らないって言ってたので」


「『美味いよりもさらに上の概念としてgood→better→best→魔界という流れです』とか『母方の名字が馬飼(まかい)でして…などと、メディアが取材に来る度にその場の思いつきで話してきたね」


「じゃあここでは本当の由来を教えてください」


「正直言うと何の意味もないのだけれども、語感とかを大事にしていて、インパクトとコピーライティングの両立って観点からテキトーに付けたよ」


「何も意味ないんですね。でも一度聞いたら忘れない名前です。ちなみに店名で困ったことはありますか?」


「保健所行ったり電話に出るときもこの店名を口に出さなきゃいけないから、軽く後悔している。」


「軽く後悔しているのかぁ」

 


※軽く後悔しながらハイボール飲んでます

 


「ラーメン屋の前は何をしていたんですか?」


「普通に会社員やってたよ。だけど脱サラしたいなって思ったからラーメン屋で起業することにした。別に料理関係の仕事をしていたわけじゃないけど」


「じゃあなぜラーメン屋にしたんですか?」


「乃木坂のデビューシングルの個人PVで、生駒里奈が好きな食べ物を『ラーメン』と答えていたから」


「だいぶ適当ですね。気になるんですけど、最初はどうやってラーメンを作っていましたか?ラーメン屋を始めたい人の参考にもなると思うので教えてください」


「とりあえずクックパッドのラーメンのレシピで片っ端から作ってみたよ。そして2週間寝ないで試作を作った結果、『鶏塩中華そば』が出来上がったんだ」


「あんまり参考にならなそうな回答でした」

 


「鶏塩中華そば」は、店名からは想像がつかない黄金色のラーメン。スープは鶏の旨みが凝縮されており、飲んでも「鶏の、味だ」という感想しか思いつかない。それくらいシンプルだけどめっちゃ美味いどす。

 


「鶏塩中華そばの誕生秘話を教えてください」


「冗談抜きで錬金術の方法論でスープを作った。参考にしたのはドラクエ4の第4章、からくりサーカス、鋼の錬金術師、パフューム〜ある人殺しの物語〜。」


「錬金術ですか?」


「世間一般では単に丸鶏を使うのを至高としてる風潮があるが、その欺瞞(ぎまん)を暴くべく、各部位から醸し出される旨味の差異を考えたんだ。」


「何が起こっているんですか?」


「調香師が香水を作るように、マスターブレンダーがウィスキーをブレンドするように、偏執的に最高のバランスを追求して最も鶏感を感じる割合に仕立てた。」


「大丈夫ですか?」


「とにかく鶏をふんだんに使っているため、鶏好きの皆様に置かれましてはぜひ食べていただきたい。」


「とても研究されたということはよく分かりました。でもその製法って店主しか知らないんですか?」


「本来は門外不出の秘伝の製法であるはずなのに、酒の席でレシピを聞かれるとベラベラ喋ってしまうのが玉に瑕(きず)である。」


「ダメじゃないですか。じゃあ僕にも教えてください」

 

 

 


首を絞められました。記事には書いちゃダメって。

(※僕が締めてくださいって言っただけです)

 


ヤバいメニュー「男峠」のコンセプトは"コールのいらないG系ラーメン"。店主が文化系男子で、「ヤサイマシマシ」みたいなコールが苦手だったためこのメニューを作ったらしい。備え付けのニンニクを後半にブチ込むと頭おかしいくらい美味しくなる。高校時代に「中山にヤバイラーメン屋がある」と聞いて地元の友達と行って男峠を注文したものの、しっかりと死にかけた。

 


男峠の名前の由来ってなんですか?」


「僕が好きな『ロマンポルシェ』っていうバンドのアルバムタイトル。良いなと思ってそのまま拝借した。」

 

↑これがそれ

 


「へえ。でも勝手に名前使って良いんですかね」


「ボーカルの『掟ポルシェ』さんがツイッターでうちのことについて言及していて、そのときに許可を取ったので、事後承諾だが公式インスパイアではある。」

 


これがそのツイッターのやり取り。

 


「安心しました。では男峠のこだわりはなんですか?」


「麺は特注の極太麺で、チャーシューはテキトーに良さそうな部位を採用した。スープはブタと数種類の野菜で作っている。」


「へえ。あの濃厚なスープたまんないんだよなぁ…ちなみに店主が好きなスープはなんですか?」

 

 

 

 

 


「トムヤムクン。」

 


「トムヤムクンかぁ」

 


(このときもトムヤムクンを頼んでいました)

 

 

 

 


さて、2件目へ。写真を見れば分かるかと思いますがガチのヤバイ店に連れて行ってくれました。調べたら某球団の選手もよく来る人気店だったことが判明。

 


そんなわけで注文したのは「のどぐろ」

錦織圭さんが大好きな高級魚ということは知っていたのですが、人生で初めていただきました。

 


美味い。美味すぎて喉が黒くなりそう。

 

 

 


「さて、知見を広げるためのお話をしようか。」

 


「どういう話ですか?てか日本酒飲んでません?さっきまでハイボールしか飲んでなかったのに」


「君は今後こういったお店に来る機会も増えるかも知れない。だから『状況によって飲む酒は分けたほうがいい』ということを教えようと思ってね」


「お、気になります。言い訳に聞こえるけど」


「例えば、イタリアンに行って『俺はビールしか飲まねえ!』というおじさんよりかは、店が勧める酒を飲むおじさんのほうがスマートだと思わないかい?」


「まあ確かに、そうですね」


「世界各国いろんな食事があるけれど、それに合うお酒はやっぱり現地のものなんだよね。食事と酒のマリアージュはよく理解しておいたほうがいい

 



「例えばこの"もうかの星(サメの心臓)"を食べるときはハイボールより日本酒を飲んだほうが美味く感じるし、何よりこういう知識を持っているとモテるぞ」


「なるほど。日本酒と合わせて食べてみます」

 

 

 


ハイボールと比べて3倍くらい美味しいです(当社比)。

 


「仲のいいやつと大衆居酒屋でゲラゲラ笑いながら安いものを飲み食いするのもいいけど、こういう席の良さもわかる男になっていこうな」


「頑張ります。ちなみにラーメンに合う飲み物は何ですか?意外と奇跡のマリアージュとかありそう…」

 

 

 

 

 


「ラーメンに合うのは水。圧倒的に水です。」

 


「水なのかぁ」

 

普通すぎる回答だったのでアイコンが元に戻ってしまいました。お騒がせしてすみませんでした。

 

 

 

…みたいなこと話して盛り上がっている中、

 


もう一度のどぐろを食べた時に、気づいたんです。

 


「あれ…のどくろ冷たくなりましたけど、これはこれで美味しくないですか?コクがあるっていうか」

 


「お、よく気づいたね。」

 


「それはタンパク質と脂質の凝固点と融点の違いの話。のどぐろは油分が多いのは知っているよね?最初は温かいからタンパク質の旨みがあるけど、時間がたつと脂質が溶け始めてコクが出るんだ。そしてこういう違いをはっきりと答えられるとかっこいいしモテるぞ。

 


「なるほど。僕も違いをはっきりと答えられるようになってモッテモテになりたいと思います」

 

…記事に書いていませんが、「栄養」とか「味覚」の話になると化学式とかを使ってめちゃくちゃ解説してくれます。伊達にラーメン屋の店主ではない。(書いていないのは酔っていて何を言ってるか忘れたからです)

 



「冒頭の説明でもあったように、魔界ラーメン月光ってもはや『カオス』じゃないですか」

 


入り口の近くには「風林火山」って旗が置いてあるし、

 


店内には「斧」が置いてあるし、

 


たまに自家製の「デスオイル」も店頭においてるし、

 


カウンター席の上には、「"フレッシュレモンラーメン" 〜レモン大量、温ラーメン〜」とか訳のわからないキャッチフレーズが書かれているお店オリジナルの女子高生が写っているポスターもずらーっと貼ってある。

 


「どうしてこんなことするんですか?」


「『仕事は楽しく、日々成長しつつ、消耗せず』がポリシーなので、やりたいように楽しくやっていたら自ずとカオスに寄って行ってたんだよね」


「やりたいようにやりすぎでは?」


「あとは『今後は単にラーメンを売ってるだけのラーメン屋はAIに取って代わられて路頭に迷うぞ!』とらーめんよっちゃん(仮)の店主に馬乗りになったら殴られて説得されたのも転機だったのかもしれない。それ以降、逆にもっと過激さを増していったかな」

 


※そのよっちゃんさんは隣で仲良く飲んでいます

 


「よく意味が分かりませんが、とりあえず今はこうやって3人で仲良く飲んでいるので良しとしましょう」


「そんなわけで本当にラーメン屋はストレスフリーだよ。もしやりたくなったら僕に聞くと良い」


「本人の前で言うのはあれですが、ラーメン屋で起業して成功している人ってだいぶ良い生活してそうですね。このお店もかなり高級だし(ご馳走もしてくれるし)


「まあそうだね。ラーメン屋はいいぞ」


「じゃあラーメン屋に限らなくても、脱サラして起業するのはオススメですか?」


「一概に何が正しいとは断言できないが、暗黒騎士として一生を終えるか、あるいはパラディンとして転生を果たすか。要するにそれだけの事。とりあえずこの時代に勤め人が安定してると思っているのは間違いだとは思うので、やりたいようにやって好きに生きる方が圧倒的に人生開けるのではないかと個人的には思うね」


「なるほど。例えが壮大ではありますが、これに関しては僕も近いことを思っているので読者の皆様にもぜひ考えていただきたいですね」


「あ、そろそろ終盤だろうから宣伝させて。富谷市に2号店ができるので楽しみにしていてください」


「2号店楽しみです。それとは別に、最後に記事を読んでいる皆さんへ一言お願いします」

 

 

 

 


新宿中村屋の『辛さ、ほとばしる麻婆豆腐 』は美味しいのでぜひ買ってみてくださいね

 


「買います。ありがとうございました。」

辛さ、ほとばしってみる↑

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